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zoom RSS 公開質問:海水中の余分な元素類を除去したい

<<   作成日時 : 2005/02/20 12:41   >>

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いつも、楽しく拝読させて頂いているvitaminさんのページで前処理に関する公開質問がUpされておりました。

ずばり、「海水中の余分な元素類を除去したい」

との難題であります。(これは、メーカーもたじたじ)
一部を抜粋致しますと↓

> 海水中の余分な元素類を除去したいです。
> 金属を捕集してNaCl類を捨て、後で金属を試薬でっていうのはあるんですが
> その逆が欲しいんですが、無いようです。
> 正直Clだけでも良いのですが・・・。

詳しくは、vitaminさんのページをご参照↓
http://vitamin.cocolog-nifty.com/vitamin/

と、言うことです。メーカーさんでは、ことごとく、「無い」と冷たくあしらわれたようです。自称コンサルティングとしましては、何とか策を練りたいと思います。

測定機器がICP-MSとのことです。
いぜん、同じような相談をイオンクロマトグラフィー(IC)で受けたことがあり、いろいろ情報を調べたことがあります。

参考になればよいのですが、質問内容を確認する上でも整理してみます。

質問内容
 1.NaClを海水系マトリックスから除去
 2.Clだけでも除去できると助かる
 3.試料は海水系?
 4.測定機器はICP-MS(塩分だいっきらい装置)

ここで、真の目的がいくつか想定されます。
 1)固相抽出で重金属を抽出してNaClを除去するものは知っている。
   しかし、今回対象としている元素は固相に捕まらない。
 2)いや、実は、Clだけ測定したい。
 3)ICP-MSでのみ、起こる問題。Ar-Cl(アルゴン+Cl)のピークが
   As:ヒ素測定のじゃまをするので、何とかしたい。
 4)いや、単純にキレート樹脂にくっつかない元素Cr、Se、As、Bを
   何とかしたい。

実際の真の目的がはっきりすると、いろいろ策を練れるのですが、私なりに、よくあるケースとして、いくつか手法をあげてみますね。

回答その1.(過去のICユーザーの場合)
イオンクロユーザーかたで、時々Clピークに悩むケースがあります。
最近温泉分析が増えたために、検体中のClピークが大きくかぶるというケースです。この場合、Clのみ除去されればよいので、イオン交換で、、、と行きたいところですが、イオンクロの対象成分もトラップされてしまいます。このような場合は、Clを沈殿除去できる、Agカラムを利用します。AgClの沈殿を利用する手法です。作り方は、カチオン交換固相カートリッジに過剰量のAgイオンを流し、水でよく洗浄し、最後にメタノールを流し、通気乾燥してできあがりです。これをCl除去に使います。

回答その2.(測定対象がAs)
Ar-Cl問題を解決したい場合、アプローチとしては、2つあります。
樹脂でクリーンアップする場合は、ClとAsもアニオン交換に捕まってしまうため、ネックになってしまいます。そのため簡易カートリッジでは、処理が難しくなります。1つは、HPLCの分離を利用する手法です。イオン交換系のHPLCカラムを利用すると、ClピークとAsピークを分けて、形態別分離を行えます。
もう一つは、回答その1と同じようにAgカラムを利用してClを低減して、Cl除去(といっても、100%除去は難しい)マトリックス試料を作成。この試料で再度ICP-MSか水素化物原子吸光で測定。あるいは、このマトリックスをイオン交換ディスク固相にトラップ→蛍光エックス線測定、とか、フレームレス原子吸光で直接測定などの試みる手法が検討されていると思います。

回答その3.(測定対象いろいろ)キレート樹脂+特殊分子認識ゲル
測定対象がいろいろある場合、キレート樹脂で重金属類に対応します。キレート樹脂で対応できない元素に関しては、特殊ゲルを用いる手法が検討されています。高久雄一さんが執筆された「ぶんせき、10、p604、2004」にICP分析における固相抽出の特殊ゲルについて記述があります。参考になると思います。ただし、このばあい、マトリックスと、測定したい元素、測定手段をはっきりさせて、ケースバイケースで対応する必要があります。

回答その4.(測定元素いろいろ)溶媒抽出+逆酸抽出手法
金属抽出のうち、固相抽出ができないとき、もし、有機溶媒抽出の知見が過去にあれば、一度有機溶媒抽出して、それを水溶液で逆抽出かける手法があります。これは、一度有機溶媒で、欲しい金属イオンとっておいて、あとで、ICPに適切な硝酸系水溶液で再抽出するやり方で、文献検索でいくつか出てくるかもしれません。これも、測定元素とマトリックスを明確にしておく必要が留と思います。

まだまだ、大まかな内容にしかなっていないと思います。もし、具体的内容について、開示できる部分があれば、詳しいほど、助かります。その場合は、どうぞ、トラックバックを付けてくださいね。(そうすることで、各自のページの検索サイトでのヒット率の向上につながるでしょう?)


また、こんな形で、分析前処理に関するご質問がある方は、気楽にトラックバックを付けてください。できるだけ、相談にのります。初心者のかたにもわかりやすくをもっとーにしております。

ではでは。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こちらにお礼と補足を記載しようと思いましたら
「コメントは500字以内でヨロシク」とでてきましたので
自分のところのコメントに書きました(スミマセン)

ご足労願うのは恐縮ですがよろしくお願い致します。
vitamin
2005/02/20 16:02
あき様
あっちこっちに書き込みすみません。
コメント拝見致しました。
Agカラム、分子認識ゲルともに
初めて聞きましたのでとても参考になりました。
明日早速調べて検討してみます。
ICの方もClには困っているようで
こちらは詳細は知らないのですがカラムを変えてるとか。

また分からない事があればお聞きする事となると思いますが
よろしくお願い致します。
ありがとうございました。m(_ _)m
vitamin
2005/02/20 22:57
あき様
こんばんわ、vitaminです。
今日早速調べて見ました。
バリアンのカタログが会社にあったのでそれを見ていました。
あとウォーターズのカタログも見ようかなと。
まだそれぐらいしか・・・です。
ネットでも見ましたがあきさんに教えていただいた方法より
少し手間のかかる方法が記載されていました。
また明日調べて見ます。
vitamin
2005/02/21 21:46
Vitaminさん、コメントどうもです。
情報が足りない場合はお知らせください。
できるだけ、ご協力します。メールアドレスは、そちらの
ページにコメントする際、毎回記入していますので、ご利用ください。

よい、結果が出ることを期待しております。。。
あき
2005/02/22 07:39

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