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zoom RSS HPLC分析ノウハウ 注入するその前に その1

<<   作成日時 : 2005/02/14 22:33   >>

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このタイトルシリーズでは、機器分析における、トラブルシューティングについて。また、機器の設置、前処理、分析などさまざまな角度からの失敗と教訓の積み重ねをもとに、HPLC分析において、往々にして発生し得る注意点を整理しました。

  題して「HPLC分析ノウハウ 注入するその前に」です。
   
  ○試料注入前の確認点
  ○試料と移動相とのマッチング

の2点について述べていきます。

前処理法ひとつにせよ、文献通りに行ってもうまく行かないことが多いです。こんなときは、分析者が使用する測定器の種類に合った方法を選択、アレンジ、実行するべきです。その点を心がけられるように今回のUpが役に立てば幸いです。

「試料注入前の確認点」

  (1)機器の設置、組み立て、目的の設定

(1−T)機器の設置場所、電源周り、アースを確認

機器類はホコリを嫌います。清浄で安定した台に設置します。また、湿気は内部基盤などに悪影響を与えるため、なるべく空調も完備した環境下で取り扱う方が良いです。ただし、エアコンの気流が直接検出器に触れると逆に検出器の温度が不安定になることがあるため、風向きにも注意。場合によって本体にカバーをするなどの工夫が必要です。

基本事項の1つとして、供給電源元も確認。他の電気製品と同じ配電盤から電源を取ると、ノイズの発生原因になる場合があります。上記の理由はもとより、安全性の観点からも、必ずアースを取っているかどうか確認。

       (1−U)配管の内径と長さを最適化

HPLCを稼動させるためにポンプ、インジェクター、カラム、検出器を各々配管で接続するとき、配管チューブの内径に注意します。一般にインジェクターから、検出器までは、できるだけ細く短いものになるように心がけます。こうすることで、ピーク形状の劣化を低減します。また、配管長さを短くすることは、システム全体の圧力低減にもつながるため、装置に優しい使いこなしになります。細いチューブを使う際は、きれいに切断します。チューブがつぶれてしまっていると、圧力上昇の原因となってしまいます。市販のチューブカッターを用いて切断面がつぶれないように注意します。

       (1−V)分析目的を明確にする。

目的とする物質に見合った検出器の選択を行います。これは、測定を検討している検出方法と検出感度から、おのずと決定されると思います。LC/UVで測定する場合ひとつにしても、目的物質の吸収波長が210nm付近しかない場合を除いて、なるべく254,280、・・・、と高波長側を選択する方が良でしょう。210nm付近を選択する際は、さまざまな物質に吸収波長が存在するため、妨害成分とピークがかぶりやすくなります。選択性の強い検出器を利用できれば、検出限界を最大限に利用できます。例えば、フェノール性の化合物であれば、電気化学検出器(ECD検出器)の使用が質量分析計より有利です。

検出器により、サンプルからの抽出を行う際の濃縮率やクリーンアップの程度をあらかじめ検討しておくと低濃度分析の際有利です。検出感度ぎりぎりで、検出を行わなければならない場合、十分なクリーンアップ操作が必要されます。逆に、選択性が高い検出器を用い、感度も十分取れれば、簡単な前処理操作でかまわないケースも出てきます。この辺がHPLC使いこなしのポイントになります。余分な行程を出来るだけ押さえることができれば、分析時間やコストの低減や、データの信頼性につながります。特に依頼分析、品質管理分析においては、このコスト意識が非常に重要になります。一方、研究が中心であれば、検出感度や独自の手法が重要視されるでしょう。

代謝分析のようにメインのターゲットがもちろん、派生する関連代謝物まで分析を行わなければならない場合は、さまざまな形態想定して分析しなければなりません。このため、使用できる前処理工程が限定されます。目的物質の状態、前処理の工程、検出器の選択は入念に検討してから一連のシステム構築を行うようにするとよいでしょう。

     (1−W) 装置を安定させる

装置電源をオンにして直ちに分析することは避けます。必ずテストランをおこない、ベースラインを安定にした状態から、分析を開始するようにすると、貴重なサンプルを無駄打ちするリスクを低減できます。さらに、このような準備は、機器分析において、再現性を確保するためにきわめて重要になります。

装置が安定したあとは、機知濃度の標準品での測定を行い、システムに不具合が無いかどうかを確認した上で分析を行います。安定化時間をあらかじめ計算にいれ、スムーズな分析が行えるよう実験プランをきちんと立てて作業を行います。この、プランニングが非常に重要です。

続きは、次回に。

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